絵本でプログラミング的思考を楽しむ!『アベベのぼうけん』シリーズ
前回の記事に続いて、ゴールデンウィークに子供と読みはじめた絵本について書きたいと思います。
プログラムすごろく 『アベベのぼうけん』シリーズ
こどもの日のプレゼントにとこの絵本を渡したところ、すっごく子供が喜んでくれました。
すごろくのような絵本で「プログラム」を楽しむ
この絵本は、すごろくのようなマス目を進みながら物語を読んでいく、ちょっと不思議な絵本です。
すごろくのような絵とともに
「◯マス進め」
「落ちている〇〇を拾え」
というような「手順」がいくつも書かれています。
その手順にそって進んでいくと、マス目をどんどん進んでゴールまでたどり着き、また次のページへ……ということを繰り返して、物語を読み進めていきます。
この絵本では、この課題(すごろく)のことを「プログラム」と、表現しています。
確かに、こうして手順やルールに沿って物事をすすめていくことは「プログラミング的思考」にもつながる考え方だなぁ…と、思います。
主人公アベベと共に「プログラム」に取り組みながら、ちょっとでも「プログラミング」を子供が身近に感じてくれたらいいな…と思って、この本は前々から気になっていました。
今回、実際に手にとってみると、この絵本の仕掛けは、とっても面白かったです!
参加型の物語は楽しい
「プログラムすごろく」って言葉がまず、なんだか楽しいですね。
主人公アベベの姿は、ちょっと不思議で、動物でも人間でもありません。でも、一生懸命プログラムすごろくを進んでいくアベベが、なんだかとてもかわいいです。
(登場人物の名前も、アベベとかぺぺぺなど、ちょっとおもしろい音です)
そして、この物語、実際に指でマスを数えながら進んでいくと、自分自身がアベベと一緒に旅をしているような不思議な気持ちになります。
子供も、すごく楽しそう。
読みすすめるほどに、目がキラキラしています。
ちょっとくすりと笑ってしまうような仕掛けや言葉もところどころにあって、楽しいです。
絵本の読み聞かせというのは、すごく面白いけれど、読んでもらう側はどうしても受動的になりがちです。
でもそこに「自分で考えて、物語を進んでいく」という要素が加わると、自分自身がそこに「参加」しているような気持ちにもなって、より楽しいのかなと思いました。
これは以前ブログでご紹介したゲーム絵本『ドラゴンをさがしに』を読んだときの楽しさにも、通じる部分があるように思いました。
子供が楽しめる目安について
読んでいてすごく楽しい絵本です。
でも、まだ数字の概念やすごろくがよくわからない…という年齢の子には少し難しく感じてしまうかなと思いました。
イラストを示しながら
「そこにある〇〇の数だけ進め」
「〇〇の合計の数だけ進め」
というような指示があるので、少なくとも
数を数えられる、なんとなくでも足し算、引き算ができる…くらいになってから読むと楽しめる絵本かなと思います。
(下巻になると、足し算・引き算の式も登場します)
じゃんけんを使ったプログラミングなども登場するので、じゃんけんのルールがわかっていることも大切です。
また、ある程度長さのある物語を楽しめるようになっていると、プログラムの部分だけではなく、アベベの冒険のお話の全体像を、より楽しく読むことができると思います。
我が家の場合、子供が低年齢のころから数字に興味を示していて、そこからサイコロやすごろく、ゲーム性のある遊びも好きになっていました。
最近になってから、なんとなく計算もできるようになってきたので、「そろそろ一緒に読めるかな…?」と、この絵本を渡してみたところ、大喜びでした。
もともとこの絵本のお話は雑誌『小学一年生』に連載されていたものですので、そのあたりが年齢的なひとつの目安になるのかな、と思います。
数字が好き
ルールに従って何かをするのが好き
すごろくが好き
ゲームが好き
といった好みがある子には、きっと喜んでもらえる絵本じゃないかなと思います。
まとめ
プログラムに従って、すごろくのマス目を進む『アベベのぼうけん』シリーズ は、ちょっと不思議なキャラクター・アベベといっしょに物語を冒険する面白さが味わえる絵本です。
プログラミングというと難しそうだなと思ってしまいがちですが、手順に添って物事を進めてみるという考え方に、まず絵本で触れてみるというのはとても面白いと思いました。
親子で一緒に遊べる、楽しい絵本です◎
▶プログラムすごろく アベベのぼうけん おどろきの上巻
▶プログラムすごろく アベベのぼうけん かんどうの下巻
☆子供と読んだ絵本のなかで素敵だなと思ったものについて書いた記事を、こちらのカテゴリにまとめています→大好きな絵本たち
書きたいことはいっぱいあって、でもなかなか思うように書く時間が作れない日が多いので……これまでに「素敵だなー!」と思った絵本のことも、書いたいことはまだまだたくさん、あります。
少しずつですが、今後も書いていきたいと思っています。